五島産 椎(シイ)
木に含まれるタンニンが金属と反応すると黒色に染色する現象を利用した鉄媒染という手法で染め上げました。
同じ木種でもそれぞれのタンニンの量色味が変わり、青みがかった深い紺色から炭黒、真っ黒まで個性豊かな色彩に仕上がっています。
みなさんご存知、どんぐりの実がなる椎木。椎茸の原木にもよく使われています。
デリケートな木材で、乾燥時に温度が高いとすぐに割れてしまうこともあって扱いが難しいせいか、建具など木材としては流通しておらず、チップなどに使われています。
柔らかいクリーム色に茶色や稀に黄色の木目が出てくる面白い材です。
※一つ一つ手作業で削り出しているため、大きさ、容量ともにバラつきがありますことをご了承ください。
電子レンジ・オーブン・食器洗浄&乾燥機・漂白剤・直火の使用はおやめください。
【サイズ】
約 長さ160mm 幅10mm 高さ 65mm 容量250~280ml
フィンランドのものは白樺の瘤の部分で作られていて、非常に野生味がある印象ですが、私はこれをもっと普段使いしやすく日常に馴染むものをと思い、人々の生活に欠かせない食器を、シンプルに力強く、でも、どんな場面にも合うように、そこにあるのが当たり前かのようなデザインに仕上げました。
伐採後は自身の工房で3~5年、自然乾燥させています。
その後、乾燥状態を見極めて細かく製材していきます。
ククサは箱型の状態にした木材から一発の削り出しです。この時に個性豊かな木目が出るように木取りが出来るのは、自身で丸太を製材できる環境にないと難しいので楽しみの一つであり、お求めいただく皆様にもどんな木目のものにするのかを選ぶ楽しみにしていただきたいです。
木製の食器には汚れを染み込ませないように何かしらの塗装がされていることがほとんどです。
植物油、漆、ウレタン・・・色々ありますが、私が使用しているものは「特殊液体ガラス塗料」です。
これはもちろん食品衛生法をクリアしているだけでなく、ひっかき傷に対する強度も6Hという飛行機の窓にも使われているポリカーボネートと同等で、油、お湯、しっかり弾き、食器用洗剤で洗って清潔に保つことができます。